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これから駐在する日本人が知っておきたい、フィリピンのリアルな治安事情

COMMUNITY 2017.10.26

「フィリピン」と聞くと何かと治安が悪そうなイメージを抱かれます。日本の外務省「最新の海外邦人援護統計(2015年)」によると、援護件数は974件に上り、隣国タイ(1028件)に継いで2番目に多くなっています。しかし、在留邦人数でみると約1万7千人と、7万人を超えるタイに比べて大幅に少なく、邦人援護案件発生率で言うとフィリピンが断トツで多くなってしまいます。やはりフィリピンは危険な国なのでしょうか。在留邦人数が最も多い首都マニラを中心に解説します。

駐在員が集まるマカティ

マニラの中でもビジネスの中心地と位置づけられる首都圏マカティ市とそれに隣接するグローバルシティー。日系企業が入居する高層ビルやコンドミニアムが立ち並び、日本人学校も近いことから多くの駐在員が住んでいます。マカティ市の「リトル東京」と呼ばれる一角には日本料理店が軒を連ね、その周囲にはフィリピンクラブが林立しているため、夜になると多くの日本人客で賑わいます。この地域ではたまに日本人が置き引きの被害に遭うケースが報告されます。また、物乞いの子どもたちに近寄られ、財布を抜き取られるなどの被害も発生していますが、マカティの治安は比較的安全で、常識の範囲で行動していれば特に問題ありません。

カジノが活況を呈する中、襲撃事件も

フィリピンはここ最近、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)の建設が相次ぎ、中国人や韓国人、日本人観光客、あるいは在住者たちで活況を呈しています。ところが今年6月上旬、マニラ国際空港第3ターミナル前のリゾート施設「ワールド・リゾーツ・マニラ」に何者かが侵入し、銃撃・放火する事件が発生しました。死者は37人に上る大惨事となり、犯人は拳銃自殺を図って死亡。この犯人は元政府職員であることが判明し、フィリピン国家警察はテロの可能性を否定しました。現場は全日空(ANA)も乗り入れる第3ターミナルの目と鼻の先だったため、治安への懸念があらためて浮上しています。

特に治安が悪いのはマラテ、エルミタ地区

首都圏でも特に治安が悪いとされる地域は、マニラ市マラテ、エルミタ両地区でしょう。マニラ市はマカティの西側に隣接しており、マカティが駐在員の街だとすれば、こちらは観光客の街です。日本料理店やフィリピンクラブが軒を連ねる歓楽街、そしてスラムも多いため、買春の斡旋業者や物乞いの姿を至るところで見掛けます。複数の子どもに取り囲まれ、いつの間にか財布を拭き取られる被害が続出しています。また、リサール公園などでフィリピン人に話し掛けられて親しくなり、食事に行った先で睡眠薬入りのジュースを飲まされ、身ぐるみはがされる睡眠薬強盗の被害も相次いでいます。このため、両地区への出入りを禁止している日系企業もあります。

最後に

地域や場所によって物乞いや路上生活者が多く、治安にばらつきがみられますが、それはフィリピンに限らず、他の国でも同じです。フィリピンは経済成長率が6〜7%台と東南アジア域内でも突出して高く、日本人は未だに「お金持ち」という認識が定着しているため、やはり窃盗などの軽犯罪の標的にされる可能性があります。

フィリピンでは日本人の殺人事件が他国に比べて多発していますが、一般の観光客や学生が狙われた事件はほとんどありません。ここ最近は英語留学ブームの影響で日本の若者たちの姿も多く見られることから、「フィリピン=危険」という認識は一昔前に比べて薄れつつあります。服装などで目立たず、好奇心だけで人気のない路上に足を踏み入れず、見知らぬ人に声を掛けられてもついていかないなど常識の範囲を守って行動していれば、危険な目に遭うことはまずないといえるでしょう。

水谷竹秀(Mizutani Takehide)

ノンフィクションライター。1975年、三重県生まれ。上智大学外国語学部卒。新聞記者、カメラマンを経てフリーに。現在、フィリピンと日本を拠点に活動し、月刊誌や週刊誌に寄稿。2011年『日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」』(集英社)で第9回開高健ノンフィクション賞を受賞。著書に『だから、居場所が欲しかった。バンコク、コールセンターで働く日本人』(集英社)など。

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